転職して後悔する人・成功する人の違い|差がつくのは「転職前」の過ごし方

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「転職してよかった」と心から言える人がいる一方で、「前の会社の方がよかったかもしれない」と後悔を口にする人もいます。この差は、どこで生まれるのでしょうか。

「良い転職先を引けたかどうかの運では」と思うかもしれません。しかし、実体験と周囲の観察を通じて言えるのは、運よりもずっと手前に分かれ道があるということです。

転職の後悔と成功を分けるのは、転職先の良し悪し以上に「転職前の過ごし方」です。本記事では、成功する人が転職前にやっている準備と、後悔する人に共通するパターンを、実体験をもとに解説します。

この記事を読んでわかること
  • 成功する人が転職前にやっている3つの準備
  • 後悔する人に共通する3つのパターン
  • 今からできる「後悔しない転職」の進め方
こんな方に読んでほしい
  • 転職を考えているが、後悔しないか不安な方
  • 転職の成否を分ける要因を知っておきたい方
  • いつか動くために、今できる準備を知りたい方
目次

後悔と成功の分かれ道は「転職前」にある

Photo by Cody Moore on Unsplash

転職の満足度は、入社してみないと分からない要素(配属、上司、社風)に左右される部分が確かにあります。しかし、同じ「想定外」に直面しても、立て直せる人と後悔に沈む人に分かれます。

その差を生むのが、転職前に積んだ準備です。判断の物差しを持っていたか、経済的な余裕があったか、比較の材料を持っていたか。準備は「良い転職先を選ぶ」ためだけでなく、「想定外が起きても後悔に変えない」ための保険でもあります。

成功する人がやっている3つの準備

Photo by micheile henderson on Unsplash

①「持ち出せる資本」を築いてから出る

転職で環境が変わっても、貯金と人脈は自分と一緒に移動します。貯金は判断の余裕そのものです。生活費の心配がなければ、焦って妥協した選択をせずに済みます。人脈は、転職後に情報や機会を運んでくれるだけでなく、新しい環境で孤立したときの心の支えにもなります。

逆に言えば、今の会社にいる時間は、この2つの資本を蓄える時間として使えます。「辞めたいのにまだ動けない」期間も、資本を築く期間だと捉え直せば、無駄ではなくなります。

執筆者

私の転職で後悔が少なかったのは、貯金と人脈をある程度築いてから動いたからだと思います。その時に築けるものは築いておく。これは強くおすすめします。

②自分の軸と「捨ててはいけないもの」を言語化している

成功する人は、転職で何を得たいかだけでなく、何を失ってはいけないかを知っています。年収や役職に目を奪われて、自分のベースにある大切なもの(信頼できる仲間、家族との時間、心の平穏)を差し出す転職は、好条件でも後悔につながります。

軸の見つけ方は「転職活動を通じて見えてくる自分の軸」で、捨ててはいけないものの考え方は「キャリア判断の分かれ道」で詳しく解説しています。

③今の会社を「理解してから」出る

意外に思われるかもしれませんが、これが見落とされがちな準備です。自分の会社がどういう仕組みで動き、何が強みで、どんな事情を抱えているのか。それを言語化できないまま外に出ると、2つの損をします。

1つは、比較の物差しを持たずに転職先を選ぶことになる損。今の会社への理解が浅いと、転職先の何が良くて何が普通なのかを評価できません。もう1つは、せっかくの学びを置いていく損です。大企業の仕組みや仕事の進め方への理解は、どこへ行っても通用する知的資産です。機密情報の持ち出しは論外ですが、「自社を深く理解する」こと自体は、誰にも咎められない最高の転職準備です。

執筆者

私の失敗は、前の会社の事情をもっと頭に入れておくべきだったことです。情報の持ち逃げは当然ダメですが、その前提で、在籍中にしっかり自社を見つめておけばよかったと思っています。

後悔する人に共通する3つのパターン

Photo by Glenn Carstens-Peters on Unsplash

①「逃げ」だけを動機に動く

「今が嫌だから」だけで動く転職は、行き先を「今ではない場所」としか定義していません。自分側に原因のある問題(働き方、人との関わり方)は環境を変えてもついてきますし、逃げ先の粗は入ってから見え始めます。

辞めたい気持ちが本物かどうかは、動く前に見極められます。詳しくはこちらで解説しています。

②独りよがりの願望で、周囲を置き去りにする

転職は本人の決断ですが、本人だけの人生の出来事ではありません。家族の生活、パートナーのキャリア、周囲との関係。それらを置き去りにして、自分の願望だけを通した転職は、たとえ仕事がうまくいっても、どこか満たされない結果になりがちです。

幸せは仕事単体では完結しません。キャリアの決断は「人生全体」の文脈で下す。この視点が抜けた転職は、成功の形をした後悔になり得ます。

執筆者

周囲を見ていて、独りよがりのわがままで転職した人は、本当に幸せなのだろうかと感じることがあります。決断は自分のものですが、人生は一人で完結しないからです。

③比較せずに決める

最初にもらった内定に飛びつく、1社しか受けずに決める、今の会社の価値を確かめずに手放す。比較を省略した決断は、入社後に「他も見ておけばよかった」という後悔の種になります。

価値は比較によってしか測れません。転職先同士の比較だけでなく、「今の会社に残る」という選択肢とも比較してください。その材料集めには、情報収集としての転職活動が有効です。

今からできる「後悔しない転職」の進め方

Photo by Kelly Sikkema on Unsplash

ここまでを裏返すと、後悔しない転職の進め方はシンプルです。在職のまま、貯金と人脈を積み、自分の軸を言語化し、自社と市場の両方を理解する。その上で、家族と情報を共有しながら、複数の選択肢を比較して決める。

準備の全体像は12のチェックリストにまとめてあります。どこから手をつけるか迷ったら、こちらを上から順に確かめてください。

よくある質問

Q. すでに転職して、少し後悔しています

後悔は「次の判断の精度を上げる材料」に変えられます。何が想定と違ったのかを言語化しておけば、それがあなたの絶対条件の発見につながります。また、近年は出戻り採用(アルムナイ採用)を歓迎する会社も増えています。選択肢は思っているより閉じていません。

Q. 後悔が怖くて踏み出せません

転職の後悔の多くは、転職そのものではなく準備不足から生まれます。つまり、怖さの正体は「準備がまだ足りない」というサインです。踏み出す勇気を探すより、準備を一つずつ埋める方が、確実に怖さは減っていきます。

Q. 貯金はどれくらいあれば安心ですか

目安は生活費の半年分です。在職のまま転職する場合でも、この余裕があるかどうかで、条件交渉の強気さも、妥協しない粘り強さも変わってきます。

まとめ

転職の後悔と成功は、転職先の運ではなく、転職前の過ごし方で大きく決まります。成功する人は、貯金と人脈という持ち出せる資本を築き、軸と捨ててはいけないものを言語化し、今の会社を理解してから出る。後悔する人は、逃げだけで動き、周囲を置き去りにし、比較せずに決める。

今日からできることは、動くことではなく積むことです。いつか動く日のために、持ち出せる資本と判断の物差しを、今の場所で育てておきましょう。

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この記事を書いた人

現職:人事制度コンサルタント
京都大学卒業後、大手素材メーカーにて研究開発、マーケティング業務に従事。特許出願ならびに新事業の立ち上げに尽力。社内副業や希望異動も積極的に活用。
働く喜びを感じる組織、個性を伸ばす個人を実現するため、キャリアチェンジ。

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